【ホームベーカリー】 小麦胚芽オレイン食パンで海老アボカドサンドイッチ
多くのレシピ集や、メーカーのQ&Aには、液体の油では膨らまないので
必ず、固形の油脂を使うように指定されています。
それを、オレイン酸たっぷりのサラダ油で代用しようというのは少々無理かも…。
なんて不安を抱きつつも、いつも通りの配合で、バターをサラダ油に換えたのみで
とりあえず1斤作ってみることにしました。
その結果はこちら。
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全体としてはなんとか膨らんだものの、トップが潰れました。
・強力粉(CUOCAはるゆたかブレンド) 220g
・小麦胚芽 30g(使用前にフライパンで炒りました)
・塩 4g
・砂糖 15g
・植物油(オレインリッチ) 15g (オレイン酸12g含有)
・水 150ml
・ドライイースト 4.5g
はい、ドライイーストを多目に使って、無理やり膨らませた感じです^^;
でも幸い、パンにイースト臭さはありませんでした。
小麦胚芽の香りで誤魔化せたのかもしれません。
通常量のイーストでは…

全く膨らみませんでした。
2回も失敗作を生み出して、やっとトップの潰れた「半分成功」に至ったんです^^;
今回のパンについて少し述べます。
今回の食パンには小麦胚芽をブレンドしました。
全粒粉は胚芽の他に皮も一緒に挽いていますが、今回は栄養豊富な胚芽のみ使いました。
小麦胚芽を使った理由は、ビタミンB1の補給です。
私は睡眠時無呼吸改善のためにダイエットをしているので、肉類をセーブしています。
すると肉類から多く摂取していたビタミンB1が減少しますが、
このビタミンB1は、糖の分解に使用するので、ダイエット時に体内で不足する場合があります。
B1が不足すると吹き出物ができたりするそうで、実際、ここ1ヶ月ほど吹き出物が出ています。
ホームベーカリーのパン作りでも15~20g程度の砂糖を使うので、症状を悪化させないために
パン食の際に、B1を補なってしまおう…という目論みです。
小麦胚芽には、ビタミンB1・B2・ナイアシン、パントテン酸(B6)・ビタミンEが多く、
特にB1とEが非常に豊富に含まれ、植物性不飽和脂肪酸が多いのが特徴です。
またミネラル分も豊富で、鉄・銅・亜鉛・マンガン・カリウムなどが含まれますが、
中でも亜鉛の含有量が多く、亜鉛欠乏は味覚異常を招くので重要なミネラルです。
逆に小麦胚芽が持たない栄養素は、カロチン(プロビタミンA)・ビタミンCです。
また、カルシウムの吸収を阻害するリンが多いので、
この欠点を補う食品を一緒に食べるとより良い効果が得られると思います。
小麦胚芽は、その栄養面だけでなく、その香ばしい香りが食欲をそそります。

私的には、その色合いもいい感じなんですけど^^
油脂については、バターの代わりに植物油~オレインリッチを使用しました。
液体の油脂はパンを膨らみにくくするようですが、その80%以上を不飽和脂肪酸が占め、
飽和脂肪酸(※)は、僅か7%という非常に良質な油脂です。
今回は15gのオレインリッチを使用しましたので、12gのオレイン酸が摂取できます。
(※)飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを増加させ、動脈硬化を起こしやすくし、
心臓疾患のリスクを高めるとされています。
対する不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減少させます。
αリノレン酸、オレイン酸がこれに当たります。
(リノール酸も同様ですが、多すぎると動脈硬化を起こしやすくなるようです)
→不飽和脂肪酸等については、こちらの記事をご参照ください
植物油を使用したせいなのか、胚芽を加えたことで水の量が不足だったのか、
膨らみも芳しくありませんでしたが、パン自体もかなりパサパサです^^;
サンドイッチにすると、パンが割れてしまうほどです。
胚芽の香りとどこかに感じる甘さがあり、パンとしては美味しくできたのに残念です。
次回は水分量を少し多目にしてみようと思います。

小麦胚芽オレイン食パン(勝手に命名^^;)で作った海老アボカドサンドイッチです。
味付けにはコレステロールを減らすマヨネーズ(サラリア)を使っています。
海老は、高たんぱく、低脂肪、糖質皆無というダイエット向きの食材です。
またアルギニンやグリシンというアミノ酸を含んでいて、食味が良いことでも有名です。
血圧を正常に保ち、血中コレステロールの排出を促し動脈硬化を予防するタウリン含みます。
アボカドは、その20%を脂質が占める珍しい果実ですが、そのほとんどが不飽和脂肪酸です。
多く含まれるビタミンEは、体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、老化防止に役立ちます。
またビタミンCやビタミンB群、カロチンも多く、ビタミン11種類、ミネラル14種類を含むので、
パンの方(小麦胚芽)で不足したビタミンCやカロチンを補うことができます。
さらに調べたところによると、アボカドのタンパク質には。トリプトファンやリジンという
アミノ酸が多く含まれ、これらは、肝臓病予防に効果があるとのことです。
サラリアは、植物ステロールの働きで、のコレステロールの吸収を減らすマヨネーズです。
植物ステロールの働きを簡単に言うと、コレステロールと似ているのが最大の特徴です。
食事で摂取したコレステロールは、小腸の中でミセルという油滴に溶けて体に吸収されます。
構造がそっくりの植物ステロールもミセルに溶けますが、油滴の量は決っていて、
油滴に溶け切らなかったコレステロールは体外に排出されてしまいます。
当の植物ステロールは、人間の身体は吸収しないので、植物ステロールも排出されます。
これが、コレステロールを減らす仕組みです。
例えばサンドイッチがハムやベーコン、ローストビーフなどの肉類だとしても、
サラリアと一緒にサンドすれば、そこに含まれるコレステロールの吸収を押さえられる…
というとっても科学的でありがたいマヨネーズなんですね^^
味はもちろん、栄養面でも、ミネラルの補給という面でも良質なサンドイッチになりました。
ただ一点、解消できていないデメリットが、リンの問題です。
リンはカルシウムの吸収を阻害しますし、このサンド全体でカルシウムが摂れていません。
海草や小魚(スナックでも良い~ただし糖質に注意)等でカルシウムを多めに補ってください。
エビアボカドサンドイッチと海草サラダ(あるいはワカメスープ)といった献立は如何でしょう。
ビタミンCも少し弱いので季節的にデザートに苺など召し上がってみてください。
是非、お試しください。
(追記)
後から知ったんですけど、膨らむ…という点においては、小麦胚芽もマイナス要素らしい…^^;
胚芽は油分が多いので膨らみにくいんだそうです。
また、身体のためを思って砂糖を控えめにしているのも、同様にマイナスポイント。
砂糖は、イーストのご飯なので、砂糖が少ないとイーストがしっかり働かないとのこと。
3つも悪条件が重なれば、そりゃあ2度も失敗するワ^^;
3度目がよく膨らんでくれたものだと、逆に感心してしまいます。
次回は、水の量と砂糖の量を少し変えてみますか…。
でも砂糖を増やすのは、なんかスッキリしないなぁ。
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(注)全ての記事内容はあくまで私の主観ですのでその点をご理解の上お読み下さい。
Posted by KAZ 2010_04_24_
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拙い記事を最後までお読み頂き、ありがとうございましたm(_ _)m
コメント
No title
パン作りもかなり奥が深そうですね~難しそうだけどハマるととことん時間を費やしてしまうかも(笑)
小麦胚芽のパンは香りが凄くよさそうですね!
海老とアボカドもきっとすごくマッチした事でしょう^^
2010-04-24 11:30 CH3COOH URL 編集
Re: No title
> パン作りもかなり奥が深そうですね~難しそうだけどハマるととことん時間を費やしてしまうかも(笑)
でもほら、手のかかるものって気に入れば楽しいじゃないですか。
今は面倒くささとか、手間を楽しめています。
> 小麦胚芽のパンは香りが凄くよさそうですね!
> 海老とアボカドもきっとすごくマッチした事でしょう^^
水分がすくない分、黒パンみたいな食感でなかなかオツなサンドイッチでしたよ。
海老もプリプリに仕上げられたので旨かったです^^
2010-04-24 23:21 KAZ@レイドバック URL 編集