自縛的管釣りゲームのススメ
釣果激減~でも楽しい…ヘタクソおやじ流、自縛的管釣りゲームのお勧めです^^;;
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釣りに限ったことではありませんが、「自由」を使い切るのは簡単ではありません。
例えば、アナタに、明日から永遠の「フリータイム」が与えられたとしましょう。
お金の心配もいりません。アナタが必要とする分だけお財布に入っている仕組みです。
ご家族の心配もいりません。家族・親族の全てが納得済みですし、
家族・親族が望むものも全て与えられ、不満は一切発生しません。
他に気がかりは?
もしあれば、それも全て解消できます。
さあ、お好きなことをして暮らしてください。
こんな状況って、どうですか?
最初の1ヶ月ぐらいは楽勝に過ごせるかもしれませんね。
3ヶ月でも、半年でも大丈夫かもしれませんが、そのうち飽きると思いませんか?
いえ、飽きるどころか、あれほど望んだ「自由」が、ちっとも嬉しくなくなるかもしれませんし、
もしかすると、苦痛にさえ感じるかもしれませんね。
最近、釣りが妙に面白くない、熱くなれない、満足感に欠ける…等々とお思いであれば、
もしかすると、上記のような状態に陥っているのかもしれませんね。
あまりに自由で、何も制限がなく、規制がなく、何でもアリアリ…
そんな状況下で、人と言うものは、ずっとそれを楽しむことはできない生き物なのかもしれません。
私が、私自身の中に見つけた「不自由さを楽しむ」という命題は、
自分自身の釣りのスタイルを明確に意識できるようになって生まれてきました。
そもそも、私が釣りを覚えたのは、かなり遅いほうでした。
成人してから初めて釣りをしたんです。
それ以来、ずっと、釣りの形態やフィールドが変われどもずっと「釣り」を愛してきました。
暑かろうが、寒かろうが、おかまいなしで、季節季節の釣りを楽しんできました。
過去の釣りのスタイルの中で、長らく愛好していたのは、湾内のボートでの五目釣りでした♪
思い起こしてみると…
この海での釣りが、今の私の管釣りのスタイルの根本になっている気がします。
もう行かなくなって何年もたつので、いまはどうかわかりませんが、
西伊豆「田子港」には毎週のように通いました。
過去、乗り合い船にも何回か乗ったことがあるのですが、釣った気がしませんでした。
やれ下ろせ、やれ上げろ、棚はどこだの、果てはハリは何本だの、コマセを振れだの…
生来人のいう事を黙って聞くタイプではないので、乗合船はだんだんイライラしてきます^^;;
そして、最後には、「棚を指示通りにして、対処魚を釣れ」
「そうしないと、新聞に船内の平均釣果を多く書けない」「それは営業妨害だ」
などという船に当たってしまって、それ以降、一度も乗合船に乗ったことがありません。
なんだ、ボートかよ…などと侮ることなかれ…
普通、湾内のボート釣りと聞くと、キスなどの小物釣りのイメージがありますが、
田子は、湾内でも水深40mほどあり、季節によって真鯛やイナダなどが釣れます。
生まれて初めて、生きたホウボウ~胸ヒレがコバルト色で超綺麗~を見たのも田子ですし、
1m20cmの巨大アナゴを釣ったものココでした。冬場のカワハギは好きな釣りモノでした。
おそらくイケスがら脱走したのであろうトラフグも釣れたし、高級魚シマアジも釣れました。
初夏には、イサキの群れも入っていますし、マレに湾内でトビウオさえ見かけました。
浅場は砂地なので、キスやメゴチの他、ピンギスを生餌にマゴチも…
こんな魚種豊富な湾内ですので、余程のことがない限り、サクサクと釣れてしまいます。
夜明け前に港に到着して、ボート店が開くのを車内で寝待ちします。
6時にボートを借りて出船、とっとと釣って、大抵の場合、午前中には撤収していました。
午後には釣れなくなるから?ではありません。
管釣りと違いますから(当時は管釣りの存在すら知りませんが)、
深場で釣った魚は基本的にリリースはできませんので、
持ち帰って、自分で捌いて、調理して、夕食に食べることになります。
例え雑魚でも、食べられなさそうな魚でも、遺棄・投棄できないので全部持ち帰ることになります。
全て持ち帰り…を前提にすると、持ち帰った後に、自分で捌く能力や手間を勘案し、
自ずと「これが持ち帰れる限界」が決まってきます。
それ以上持ち帰っても捌けずに捨ててしまうことになりますから…。
何時まで釣るか…、何尾釣るか…は、
自分が自宅で無理せず捌くことができて、美味しく食べられる数が基準でした。
例えば、一番美味しい20cmクラスの真鯛なら、3~4尾でしょうか。
刺身に、昆布〆、頭は煮付け、骨はご飯と一緒に炊いたり潮汁に…そんなもんでしょう。
30~40cmクラスのイナダなら2~3尾、40~50cmクラスだと1尾で限界。
こちらも刺身に、昆布〆、ブリ大根、から揚げ、漬け焼きや照り焼き…そんなもんですかね。
夜明け前3時ごろ自宅を出発し、途中、終夜営業の釣具店でエサを購入し現地に5時過ぎに到着、
6時のボート店OPENから、11時ぐらいまで釣って沖あがり…
途中、温泉に浸かったり、昼食をとったりしながら、15時ぐらいに帰宅。
シャワーを浴びて、魚を捌いて調理して、18~19時頃に夕食…そんなパターンでした。
その後、しばらく釣りをしない時期があり、後に管釣りと出会うわけですが、
私が、教わった「管釣りトラウト」というスタイルに傾倒してゆくのは重要な理由がありました。
それは、『「釣る」という行為を楽しめる』ことでした。
つまり、海では、釣った魚の全てを持ち帰りますから、必然的に、釣る数や時間も制限されます。
しかし、リリース前提の管釣りであれば、持ち帰る数や、捌く引尾数を勘案せずに、
「釣る」こと自体を、楽しむことができる…と思ったわけです。
余談ですが、私が東山湖へ釣行しずらいのは、この辺に理由があります。
最初に連れていって貰った管理釣り場は東山湖FAでしたが、
私の中には、海の時代に培われた「魚を殺すなら食わなければ」という自己ルールがあります。
しかし、リリース禁止である東山湖では、自分が持ち帰れる数を超えてしまうので、
必然的に、今まで生きていた魚を「廃棄」することになるわけです。
そうでなければ、(異論反論は別にして)ルール無視のリリースをするしかありません。
東山湖FAには、東山湖FAの考えがあってのルールだと思うので、それを否定はしませんし、
其処を利用するアングラーさんも、個々に考えがあると思うので私が言及する必要はないと思います。
ただ、そのルールと、自分の考え方が相容れないのあれば、私が釣行を控えるしかありません。
ですから、5尾ぐらいを釣って、全て持ち帰るなら東山湖へも釣行できるんですけど…
それじゃ、リリース前提で「釣る」こと自体を楽しむ…という観点からすると面白くないですもんね。
^^;;
さらに余談ですが、私が、リリースに関してこだわるのも、その辺が理由です。
魚にできる限りインパクトやダメージを与えずに、生存できることを前提のリリースができなければ
「釣る」こと自体を楽しむ…という私の釣りそのものが成立しなくなるわけですので…。
話しは、ちょっと変わりますが…
晩秋の田子で、「イナダ」と「小ワラサ」が混じった群れに当ったことがありました。
もともと、イナダ狙いでの釣行でしたjから、タックルは頑丈で、
かなりの大きさの1尾がヒットし、湾内をボートごと引っ張りまわされたことがありました。
別の釣行時、仕掛けを着底させ、コマセを撒き、ハリス分だけ仕掛けを巻き上げ、
待つ体制をとった途端、ガツッと何かにフッキングして動かなくなりました。
岩礁を食ったのかと思い、思い切りロッドを煽ると、次の瞬間、ガーーッと走り始め、
岩礁ではなかったことがわかりました。悪戦苦闘20分ほどで、やっと上がってきたのは、
50cm超の真鯛~なんで湾内ボートに?と思うようなサイズ~でした。
クエを釣った時にも、かなり苦労しましたし、大アナゴも地球を釣ったのかと思いました。
そんな海での経験があって、知らずのうちに、私は「大物」好きになっていたんでしょう。
スタイルが海ボートから、管釣りトラウトに変わったからと言って考えはあまり変わりません。
自分の気持ちの中には、大物を狙って、そこそこの数が釣れればいい…と思う部分があり、
「今日は、20尾しか釣れなかった、50尾釣れた、100尾達成」…というような
「数」を基準にした「達成感」「満足感」は、あまり感じたことがありません。
一時期、そうした考え方がブレてしまって、トーナメントになど参加した時期があり、
その時期は、数が釣れないとガッカリしたような気分になっていました^^;
でも、よくよく考えてみたら、数釣りは、元々私が求めているものではないので、
いくら、そこを追求しても、満足感が得られないんだ…ということに気づきました。
その結果、「大物狙い」「使う道具を制限する」という2つの縛りを設けることで、
数釣り基準の物差しから、逃れることができた…というわけなんです。
現在の私は、スプーンはFOREST社製のものしか使わない…という縛りを設けています。
また、使うならできるだけ大きく重いスプーンを使うこと…という縛りもありますし、
レンジを見つけたら、あえて外して、そのレンジのちょっと下を探る…なんてのもあります。
そんなことすると、そうでなくても、ヘタクソなんですから、釣果はますます落ちます^^;;
でも、例えば、見つけたレンジを外して、下目をスプーンを大きくして探って…
まんまと、50cmオーバーや60cmクラスを釣り上げた時の喜びはひとしおです。
「へへへ、やったね」と、してやったりの満足感に満たされます^^
あなたが、大会に出て優勝を目指したい~つまり数を釣りたいというのであれば別ですが、
私のように、数釣りには興味がない…1尾1尾を釣るプロセスを楽しみたい…とおっしゃるのであれば
是非、「自縛(自分縛り)の釣り」をお勧めします。
そうでなくとも、あらゆる手や道具を使っても釣りにくくなっている昨今の管釣りで、
道具やメソッドの面で自縛すると、さらに釣果は激減するでしょう(爆)。
でも、「あーでもない」「こーでもない」「こうすれば」「ああすれば」と自分なりに考える事で、
今までに見えなかった楽しみを得られるかもしれませんよ。
何を隠そう…私は、確実に釣果は落ちています^^;;
でも、管釣りに行くのが楽しいです。
退屈を抜け出すための方策が何も思いつかない…とおっしゃるなら、
「自縛的管釣りゲーム」をお試しになってみては如何でしょうか^^
悶絶しますよ(爆)。
(注)いつものことですが、全ての記事内容はあくまで私の主観ですので
その点ご理解の上お読み下さい。
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拙い記事を最後までお読み頂き、ありがとうございましたm(_ _)m
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コメント
自虐的…
私もよく似た感覚を覚えてから、自然河川にはまっています。
ここも大きく広い意味で実質的には
漁協さんが運営する管理釣り場ですが、
釣れない度は、いわゆる“エリア”の比じゃないですからね。
(狩野川で打ちのめされてます)
自縛的でも楽しめなければ、オススメです(^^)
2008-05-20 15:53 tetsu URL 編集
う~ん、自然河川とか、海とか…ですよねぇ^^;;
拙い海の餌釣りの経験からすると、餌を使ったって、管釣りのようには釣れませんよね。
絶対的に魚影が薄いですもんね。
「絶対に魚はいるんだからどうしたら釣れるのか」という部分では持続するんですが、
いるのかいないのか分からない状態で、コンセントレーションを維持するのは難しそうですね。
「釣る」事自体を楽しむ…という前提での釣りである以上、いるはずの魚を釣ってる方が楽ですから。
いないかもしれないことになると、釣る事以外にすることが生じてしまうと思うので、
なかなかネーチャーフィールドには踏み出せません^^;;
2008-05-21 00:49 KAZ URL 編集